安倍氏のつぶやきが現実になった金融緩和政策ですが、
市場の反応は鈍いですね。
特にサプライズの金額でもなく、インパクトがない場合、
材料出尽くしという便利な言葉で、勢いが鈍る可能性が高いです。
お金って、世界を巡る血管のようなものです。
今回の金融緩和も、銀行が貯めこまないで(血管づまり起こさずに)
ちゃんと必要な人や会社にお金が回ると良いのですが・・・。
トレードするなら、ある程度はその流れを知った方が予測が
楽になると思っています。
今日は、その一助となりえる本を紹介しますね。
本日ご紹介するのは、「イベントトレーディング入門 」
、「イベントトレーディング入門 感染症・大災害・テロ・政変を乗り越える売買戦略」
この本が届いたのは、折しも、2011年3月10日。
その一日後にあの大震災があったのですが、私自身、動揺とショックで
まともなトレードがしばらくできませんでした。
その時はざっと目を通したのですが、とても集中できるような状態では
なかったので、数日後じっくり時間をかけて読み直したのを覚えています。
この本のように、災害時のみの金融の流れに焦点を絞った本、
というのは初めてではないかと思います。
ある事象が起こった時、マーケットはどのように乱高下するのか?
それは誰にもわからないし、そのような事象が及ぼす世界への影響も、
わかりません。
しかし実際、過去にどのような動きがあったか、
だけは知る事ができます。
それは如実にチャートに現われていたりしますが
実際、その時、世界のお金の流れはどこに向かったのか?
そのお金の流れる先を知る事ができれば、
先回りして自分のトレードに活かす事ができます。
この本はそうした事象が起こった時、たとえば、
伝染病なら鳥インフルエンザとは何か?の解説からはじまり、
金融の背景、その時の金融政策から、先物に関する影響などに順を追って移行して行きます。
そして、阪神淡路大震災の事例も紹介されています。
アメリカでよく勃発するリケーンの影響も参考になるでしょう。
このわかり易さは特筆もので、著者の語り口が軽妙なのか、
訳者の方がうまいのか、すらすらと読めてしまいます。
チャートを見るのはもちろん大切ですが、
こうしたファンダメンタル要素は、
チャートを先回りする予想力を育てるものだと思います。
私は、自分が納得するトレーディングの成否の9割は
「準備」
だと思っております。
トレーディングという行為は、たった短い期間でも、
私達のお金をリスクに晒します。
自分のお金を守るのは、自分しかいません。
この本は、その「準備」の一部、もしもの時の柔軟な対応、
心構えを育ててくれる栄養となるでしょう。
「イベントトレーディング入門 感染症・大災害・テロ・政変を乗り越える売買戦略」
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